マツモトクラブDVD「ヒゲメガネthank you」発売記念インタビュー

インタビュー お笑い × 芸人

公開日:2015/05/27

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フォークギターのメロディーにのせて男性の歌声が流れる。ステージにはチェックのシャツを着て体全体を使ってリズムを刻む男がひとり。
その男の名前は「R-1ぐらんぷり2015」で後に全国に名を広めることとなるマツモトクラブ。
本日彼のファーストDVD『ヒゲメガネthank you』がコンテンツリーグより発売された。
元劇団の俳優だったというマツモトクラブの謎の生態に迫るべくLAUGH MAKERでは彼にインタビューを行った。
DVDのことはもちろん、マツモトクラブ誕生のきっかけやネタについても大いに語ってもらった。

遊びながら楽しみながらできた今のネタのスタイル

ーーDVDが発売されることが決まったときはどんな気持ちでしたか?

マツモト:単純に嬉しかったですね。今まで人目につかないというか…お客さんが少ないライブハウスでネタをやっていた自分がDVDをださせていただけるということで、いろんな人にネタを見て頂けるチャンスなのでとても嬉しかったですね。

ーーベストネタということで、自分でチョイスされたんですか?

マツモト:そうですね。

ーーなかでもお気にいりのネタはありますか?

マツモト:キャッチボールのネタはやっている間一番楽しいですね。本当にキャッチボールやっている感覚になるし、このネタで子供の声がでてくるんですけど、あれは僕のお姉ちゃんの息子にやってもらってるんですよ。僕のネタは全部声を収録してそれにあわせて演じるネタなんですけど、基本的に自分の声しか使ってないんです。そんな中、今回で言うと唯一キャッチボールと三丁目のコンビニのネタが僕のお姉ちゃんの息子が登場するんですね。言わばその子もマツモト家の血はひいているわけですから、マツモトというクラブの一員というか。

ーーネタにある歌も自分で作っているんですか?

マツモト:そうですね。ギターも簡単なコードがいくつか弾けるくらいで、本当に全然ウマくないんです。そんな数少ないコードの中で作った曲ですね。

ーーR−1以降、お客さんの反応は変わりましたか?

マツモト:単純にお客さんの数が今までより増えましたね。毎月事務所でやってるトークライブがあって、そこは毎回お客さんが少ないんですよ。それがR−1以降、数倍になりましたね。他のライブからすると少ないんでしょうけど、それでもビックリしました、こんなに影響あるのかと。あとはTwitterのフォロワーがスゴく増えましたね。街歩いてても今まで声かけられなかったのが、メガネをかけている時に限りたまに声をかけてもらえるようになりました。

ーー今のネタのスタイルはどうやってできたんですか?

マツモト:ずっと劇団にいたんですけど、その劇団を辞めて、普通に仕事をしている期間が1年くらいあったんです。その中でiPhoneを買ったときに、いろんな機能があることを知ったんです。その中にボイスメモというのがあって、それに自分の声を吹き込んで流しながらiPhoneで動画を撮ってYouTubeにアップしたりしていて…そういうなかでできたスタイルというか。遊びながら、楽しみながらできた形ですね。

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俳優から芸人への転身

ーー昔から人を楽しませるのが好きだったんですか?

マツモト:好きでしたね。小学校の時に友達と「お楽しみ会」でコントみたいなのをやったりとか、放送委員になってお昼の放送とかで歌を歌ったりとか、聴いている人には何も見えないのに踊ったりとか…割と小学生のときは活発な人間でしたね。

ーー小学生のときは(笑)?

マツモト:そうですね。中学に入ると他の小学校からくる勢力に負けて、暗い方向になりはじめ…今に至ります(笑)。

ーーそういった人を楽しませるのが好きで、俳優さんを目指すことになるんですね。

マツモト:最初に思ったのはなにかつくりたいなと思っていて、放送作家とか、ディレクターとかになりたいなって思ったのが始まりです。それでそういう専門学校に行って、勉強してるうちに、出る側の方がいろいろおいしいなぁっていう、いやらしい気持ちから俳優やろうと思って12年くらい劇団にいましたね。

ーーでは俳優さんから芸人さんになったキッカケは?

マツモト:単純に劇団はお金が無くなって、俳優は辞めるしかなくて。さきほど言った1年間働いている間に動画をYouTubeでアップしているのををまわりの友達が見て「そんなことやるんだったら事務所とかに入れば?」って言われたことがキッカケです。

ーーSMA(マツモトクラブの所属事務所)には個性的な芸人さんがたくさんおられますが、尊敬する芸人さんや好きな芸人さんはいますか?

マツモト:いっぱいいますね。ハリウッドザコシショウさんももちろんそうですし、それこそバイきんぐさんを初めて見たときもスゴいなぁって思ったし、モダンタイムスさんとか…SMAっていう事務所が割と他の事務所でいい結果が出せずに集まってきたおじさんたちが多いと思うんですよ。そういうなかに自分が入れたのはよかったと思っていて、自分も畑は違いますけど、演劇で生活ができなかったということは自分もそこでダメだった人間だと思うので、ジャンルは違いますけど、みんな傷を負ったおじさんが割と多い事務所に入れて、いろんな先輩から教えてもらったりとか、成長させてもらってありがたいところに入れたなとは思います。

ーーネタの相談とかはされるんですか?

マツモト:そういうのはないですけど、ライブ中や終わった後に、一緒に酒を飲んでそこでなんとなく学んだりとかしてると思うので、そういう部分でネタに反映されているところはあるかもしれないですね。

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日常から切り取られるマツモトクラブのコント

ーーマツモトクラブさんのネタのなかは「日常」のものが切り取られているものが多いと思うのですが、そういった目線は常に持っていたりするんですか?

マツモト:そうですね。そういうのが理想で、日常の中に実際あるようなことをやりたいというか。ありえないようなところは自分はいきたくないですね。

ーーそういったネタのルーツってありますか?

マツモト:遊びでやっていったようなものが一番面白いなぁと思っていて、発信はそこであった方が面白いような気がします。ネタの構成とかになるといろいろ頭を悩ませるようなことがあるとは思うんですけど、直感的に面白いって思えた方がいいネタを作れているような気がしますね。

ーー例えば先に頭におもしろいなって思うフレーズが思い浮かんでそこから作るのか、設定から作るタイプなのか、自分はどちらだと思いますか?

マツモト:設定でしょうね。ストリートミュージシャンのネタで言えば、実際にそういう光景を見て思いついて広げていったネタですし、四丁目のコンビニのネタも、最近のコンビニに対する不満というか、実際に買い物して遭遇したものから作ったりするので。その設定が自分で体験しているものだったりとか、体験をしてなくてもこういうのありそうだなとか。みんなのあるあるから入りたいみたいなのはありますね。

ーー数あるネタがある中で、今回のDVDにも収録されている「ストリートミュージシャン」をR−1で披露するネタに選ばれた理由は?

マツモト:毎月1回事務所ライブがあって、そこで新ネタをだすんですけど、このネタをやったときに初めて1位になったんですよ。終わった後の反応も、マネージャーとか芸人が今までとは違う反応でこれはいいネタできたのかなって感触はありましたね。だから、このネタをR−1でやりたいなって思いながら、いろんなライブで出して手直しをしてやってた結果がたまたま敗者復活でいけたっていう形ですね。

ーー「ストリートミュージシャン」の続編がDVDにも収録されてますよね

マツモト:もともと続編は好きで、最終的にこのDVDを見ると、ずっと続いていたんだなって気持ちになってもらいたくて作ったんです。

ーーもともと劇団出身ということで、台本からあるものを演じるのではなく、イチから台本を作ってそれを演じる難しさみたいなものはありましたか?

マツモト:難しいんですけど、今までは言われたことをやるスタイルだったのが、自分で考えたものをやれるという喜びの方が大きかったですね。劇団にいた頃はいろいろ与えられたものをやっていく中で、こうやった方が面白いのになとか自分のストックみたいなものが溜まっていました。それをピン芸人になった今は好きなようにやれるし、その結果の反応も真っ直ぐ自分に返ってくるし、それによってここを目指すんだっていう明確な光が見えてくるので、苦しさよりもやりがいや楽しさ・充実感とかそういうものが上回っていますね。単純に楽しいです。

ーー次にDVDを作るとしたらどんなものを作りたいですか?

マツモト:ロケの部分でもっと長いものを作りたいですね。映像作品みたいなものを作ってみたいです。短編映画くらいのものをやれたら面白いなぁとは思います。

ーー特にどういった方にこのDVDを見て頂きたいですか?

マツモト:お笑い好きの人にももちろん見て頂きたいですし、普段お笑い番組やライブに行かない人も見てもらってマツモトクラブを知って頂きたいなと思います。

ーー最後にファンの方に一言あれば!

マツモト:DVDを是非見て下さい。僕が見てもらいたいと思ったネタが9本収録されています。合間にはロケコントや僕が作った曲が入ってまして、全部通してみた時に満足感を持って頂きたくて、こういう構成になってます。是非『ヒゲメガネthank you』を見て下さい!

ーーありがとうございました!

取材・文・写真:フリーライター浜瀬将樹

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