インタビュー「【矢野・兵動】兵動大樹」前編

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公開日:2014/12/06

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兵動大樹のおしゃべり大好き。とは…
漫才師「矢野・兵動」のボケ・兵動大樹が一人でトークをするライブ。フジテレビ人気番組・人志松本のすべらない話でMVS(最優秀賞)を獲得するなどその実力は折り紙付き。彼独自の目線で繰り出されるエピソードはお客様の心をつかんで離さない。このほど、12月24日クリスマスイブに明治座で「おしゃべり大好き。」が開催されることとなった。そちらのことはもちろん、彼のパーソナルな部分も聞いてきた。エピソードトークも披露してもらえるなど必見の内容となっている。

もがきから始まった。「おしゃべり大好き。」

ーーまず12月24日に明治座で開催されることとなったきっかけを教えて下さい

兵動:会社(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)が昼間に興行するんですね。そこで夜の公演が空くと。それで、僕もちょこちょこ頑張ってたんで、会社からやってみないかという話が来まして、そんな大きな舞台に立てるなら是非やってみたいですということが始まりですね。ただクリスマスイブというのを忘れてて、皆さんご予定があるみたいで。いっつも来てくれる方とか、違うライブとかも声かけてくれるんですが、「その日は予定があって、その他のライブは行かせて頂きます」と、ありがたいお言葉を言って頂いて。24日はスゴいことになると思います。逆の意味で(笑)。だから、それを縫ってきて下さる方は貴重なお客さんやなと。

ーー今回で37回目を迎えますが、そもそも「おしゃべり大好き。」はどういうきっかけで始まるようになったのですか?

兵動:1人目の子供が産まれたんですね。8年前くらい前ですけど。その時に、大木こだま師匠(大木こだまひびき)にラジオに呼んでもらったんです。まだテレビに、そない出させてもらってない時期で、師匠に「子供産まれました」言うて、「おめでとうなぁ」みたいな感じかなと思てたら、「あと6年やなぁ」って意味深な発言をしてきはったんですよ。「どういうことですか?」言うたら「正直、テレビも出てないし、子供が小学校にあがる6年間で芸人としての顔を作るというか、ちょっとでも知ってもらえる芸人になっとかんと。将来子供が小学校にあがって、パパなにしてはんの?って言われた時に、『芸人』いうて、『知らんわー』って言われると、子供に迷惑かかる。子供が親に迷惑かけるのは普通や。けど、親が子供に迷惑かけたらアカン。頑張らなあかんな」と言われたんです。そこから、ちょっと考えました。矢野・兵動で漫才をやってきてて、大阪の漫才番組って枠があるんですね。大御所が数組、中堅が数組、若手が数組。それで、僕らがNSC(よしもとクリエイティブ・エージェンシーの養成所)の9期生なんですけど、後輩も頑張ってるし、どう考えても僕の中での分析だと、ひいき目に見ても7、8番手かなぁと。このままやったら絶対入らないなぁと。漫才はコツコツ頑張りながら、なんかちょっと突破口をと思っていたら、その前にやっていた一人喋りのライブが面白かったし、なんかこれがええ方向に向けへんかなと。これがええ方向に向いたら、今の7、8番の順位が5番くらいあがらへ〜ん? みたいな。まぁ言うたらもがきですよね。そっから始めましたね。

ーー今まで37回されてきて、その他にも学園祭にも行かれましたよね。

兵動:今年初めて学園祭に一人で呼んで頂きまして。一人しゃべりで1時間。今までの話で気に入ってる話を皆さんに聞いて頂くっていう。始めはどうしようかなぁ思って、言うても自分は44歳やし。学生さん言うたら20歳前後やし、通じるのかなぁと思って行ったんですけど、しっかり話を聞いてくれて、笑うところは笑ってくれるという、むちゃくちゃ心地のいい空間でしたね。来年、再来年もどっか呼んでくれへんかないうくらいの感じで。それでこの間、母校の小学校が90周年を迎えたということで、是非子供らの前で喋ってほしいということで話を頂いたんです。母校なんで、すぐに返事をだしたんですけど。迫るにつれて、小学生か……と思って、これはアカンぞ!ってなって、始めは5~6年生だけだったのが、僕が行くってなったら全学年呼んでくれるってなりまして。1年と6年の振り幅って……と悩んで

ーーそれはすごいですね……。

兵動:ウチも子供いますけど、これなぁ~思って、結局下ネタの話ばっか持って行ったんですよ。ウ○コの話とか

ーー(笑)。

兵動:コレでいけるかぁ思って、体育館の外でスタンバイして、呼び出されたんで、バカーンと開いて出たら子供たちがおるんですよ。よしじゃぁウ○コの話でいこか思てたら、来賓の大人たちがものすごい座ってたんですよ。これは参りましたねぇ。まぁ気持ち折れずウ○コの話しましたけど。

ーーしたんですか(笑)。

兵動:子供はゲラゲラ笑ってくれたんですけどね、来賓の方は苦い顔してはりました(笑)。ただ、僕の標的は小学生やったんで、まぁええかなと。そういった感じで一人喋りの枠は広がってますね。

ーー例えば「おしゃべり大好き。」で話をしてみて、この話は違うなと思って、雰囲気で変えてしまうことはあるんですか?

兵動:ツアーになると、たいてい日にちが空くので、冒頭は違う話になったりはしますが、これで1回突っ走ります。この回はこれなんですけどっていうプレゼンですよね。付随して違う話になる時はありますね。例えば病院でよく待たされると、風邪で行って1時間半くらい待たされる。パッと前みたら、むっちゃイラついてるオッサンがおって、そのオッサンが「もう2時間待ってる。風邪で来たのに」言うて、そのまま「もう治った」言うて帰ったんですよ。まぁ、それも治療なんかなぁ思いながらという話をする時に、病院の話をポンと思いだしたら、そこでちょっと話をすることはありますね。

おしゃべり大好き (1)
※37回目を迎える兵動大樹のおしゃべり大好き。

話の源は出会いから。

ーー怒りや哀しみで話をつくる芸人さんもおられると思うんですが、さきほどもオジさんの話にあったように、兵動さんのお話は「出会い」で作られることが多いと思うんですがいかがですか?

兵動:出会いが多いですね。出会うときもあるし、出会いに行くこともありますね。僕、おばぁちゃん子なんで、おばぁちゃんくらいの年齢の方がやられているお店が好きなんですよ。この前もばぁちゃんがやってる食堂に行ったらね、他に学生さんの方が座られてたんです。僕が入ってもね、20分くらい注文聞きにきてくれないんですよ。おかしいなー思って待ってたら、奥の暖簾が開いて、こっち見てばぁちゃんがわろてるんですよ。ほんなら学生が「あぁ」言うて、立ち上がって定食取りに行きよったんですよ。どうやらばぁちゃん足が悪いみたいで、わろたら取りに行くシステムみたいで……。ほんで学生がゴリゴリのチキンカツみたいなん乗せた定食もって帰ってきよったんです。これでやっとメニュー聞きにきてくれるんかなぁ思ったら、また暖簾開けてね、こっちみてわろてるんですよ。あ、メニュー言いにいかなあかんのかなぁ思って行ったら、何も言うてへんのに、チキンカツできてるんですよ。「これはなに?」言うたら、「どうぞ」言われて、無条件にチキンカツ食べさせられるということがあったんです。それはもう出会いに行ってるんでしょうね。主には出会いですけど、悲しいことがあったら悲しいってしゃべりますし、腹立ったら腹立ったってしゃべりますし、いろんな五感ではしゃべってる感じですね。ただ大きく言ったら出会いですね。泣くことも腹立つことも出会いから始まるんで、出会いは大事にしたいですね。

ーー出会いの時に忘れないようにメモ帳などは持ち歩いてるんですか?

兵動:メモ帳だったり、今は携帯にメモしたりしますね。ただ、歳とってきたら、メモしよう思って1、2、3あったことを記入する時に、携帯出すじゃないですか、1番目メモするでしょ? 2番目もう忘れてるんですよ。メモも怪しなってきてるんですよ。だから、だいぶ捨ててるネタはありますね。(スマホを取り出して)まぁけど、ほんとメモ機能はよく使ってますね。そんなたいしたこと書いてないですけど、一番上に書いているやつでいうと、京都の喫茶店で、めっちゃ品のある奥様2人と、男の人がお茶飲んでるんですよ。めっちゃ品のある声で、品のあるしゃべり方だったんですよ。なんか京都の街のこととか語ってるんですけど、なんでそんな話になったんかしらんけど、その2人のうちの1人の奥さんが、急にボクシングの話になってね。「バンタム級やったら人殺せるもんねぇ」って言うたんですよ。どうなったんやと。なんでその話になったんやと。多分、バンタム級の試合の次の日やったと思うんですよ。バンタム級のスゴさをおばちゃんが言おう思たんでしょうね。そんな話がとびこんできて、さらに「力石はダイエットのやりすぎで死んでもうた」とかね、ダイエットではないと。減量やと。まぁこんな話をメモしたりしますね。こんな話をラジオの前とかに見直したりとかしますね。

ーー(笑)。ラジオやられてるとフリートークの時間もありますもんね。

兵動:何もない時もあるんですよ。正直。忙しいだけで、疲れきってるからなんかを見るという余裕もなく……という時があるので、そういう時に備えて常にメモはしますね。例えば、子供の運動会行った時に、おじいちゃんチームとおばぁちゃんチームにわかれての玉入れがあったんです。見とこう思って。なんかあるかなぁ思って、まぁそんななかったんですけど。一個気になったんが、「よーいスタート」いうても誰も動かないんですよ、全然動けへんってなって、一人が投げ出したら……投げ始めて。ほんで「終了!」ってなっても、誰もやめないんですよ。「終わりですよ~」言うてんのに、誰もやめないっていうね。これはメモっとこかと。どこに出すわけでもないんですけど。あの時スゴかったなぁ。おばぁちゃん40個50個くらい入ってんのに、じいちゃん3個くらいでしたからね。女の人は強いなぁと思った話ですね。

ーーやっぱりそういった出会いから始まるんですね。

兵動:なんか出来事があったら常に笑いになったらなと。常に欲してますね。

ーー後編に続く(漫才について、すべらない話出演時のエピソードなど語ってもらっています)

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