お笑い芸人インタビュー「ナンショット」前編

インタビュー お笑い × 芸人

公開日:2014/09/26

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#00 今回のインタビューは「ナンショット」その芸名の由来とは?

「お笑い芸人の生態はブラックボックスだ」という疑問から生まれた芸人インタビュー。「芸人インタビュー」というコンテンツタイトルになるのかすら未定だけど、ひょんなことで知り合っちゃったなら聞くしかないでしょ。九州出身、三軒茶屋で暮らす底抜けに明るい25歳コンビ「ナンショット」のリアルな過去・現在・未来を包み隠さず大公開。

熊本県出身で、大学時代に出会い、上京してお笑い芸人としての活動を開始。現在はアルバイトをしながら二人で同居中。漫才とコントの両方で、お互いを知り尽くしているからこそできる絶妙な間合いの芸風を追求している。

――コンビ名「ナンショット」の由来は?
キヨタツ:九州の言葉で「なんしょっと」からきてます。ある日突然カズキが「アンダーヒューマンビートルってかっこよくね!?」とか言い出したんですけど、友達に「ださっ」て言われて。で、友達が「『なんしょっと』がいいんじゃない?」って言ってくれて決まりました。

カズキ:コンビ名ってあんまりこだわらずに決めてる人が多いよね。

キヨタツ:「風薫るペパーミント」とかあるしね(笑)

#01 大学デビュー失敗。余り者が出会って生まれた化学反応

――ふたりの出会いを聞かせてください。
キヨタツ:僕が大学デビューに失敗したんですよ(笑) DJサークルに入ろうとして、「今度花見あるから連絡するよ!」って言われて待ってたんですけど、完全に忘れられてたんです。大学生の飲み会って「桜なんて関係なく飲めればいい」みたいなものだと思ってたから、5月末までワクワクして待ってたんですけど。

カズキ:あるとき体育の卓球でグループを組むことになったんですけど、こいつ友達いなくて、俺もちょうど余ってて、余りもん同士で「あ、じゃあ、一緒にやります?」みたいになったのが始まりです。

キヨタツ:そのとき「花見っていつあったんですか?」ってこいつに聞いたら「とっくに終わったよ」って言われて……。ああ、そうかと。それで、カズキの入ったサークルに僕も入ったんです。

カズキ:文芸部という名のただの飲みサークルです。

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――毒にも薬にもならないサークルな感じですけど……。
キヨタツ:くだらないことばっかりやってましたよ。クリスマスにサンタとセーラー服の格好して一人暮らしの連中の家にエロ本を配ったり。

カズキ:おまわりさんに何回も「あんまり羽目を外しすぎないように」って止められました。

キヨタツ:僕よりもとにかくカズキがバカなんです。こいつ一時期ネズミ講にはまっちゃって、突然「アフリカってすごい貧困なんだよ」とか言い始めて。本格的にのめりこむ前に団体が消滅したからよかったけど……。

カズキ:一緒にやらないかって誘われたとき、すごい金額の通帳を見せられたんですよ。それにその女の人、可愛かったし……。

キヨタツ:「俺が世界を変えてやるよ、まずは車買ってやるよ」とか言ってました。本物のバカですよね。そしたらそのうち、大学の掲示板に「ネズミ講が流行っているから注意」って貼り紙されちゃって。

カズキ:友達何人かなくしたけど、みんなあたたかく迎えてくれました。いい経験になりました。

キヨタツ:大学はやんちゃしたやつが目立つって感じの雰囲気でしたね。「学園大学」が「楽園大学」って呼ばれてたくらいで。そのときのバカなノリが芸人としての土台になっています。

#02 なんとなく、でも割と本気で東京へ。

――ネタの宝庫な大学時代だったわけですね。なぜ芸人になろうと思ったんですか?
キヨタツ:僕がまず「東京に行こう」って誘ったんです。そのときは芸人になるとかまったく考えていませんでした。それからいろいろあって、今結成半年です。

カズキ:熊本では僕、実家暮らしでサラリーマンしてたし、彼女もいたので最初はそんなつもりなかったんです。でもいろいろ考えるうちに「そうだ、東京行こう」って。

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キヨタツ:前から二人で「東京に行きたい」とか「二人でなにかしたい」とは話していたんですよね。で、東京にきてから、カズキに「芸人やらない?」って言われました。

カズキ:だって、おもしろいですから。「やるんだったら、芸人かなー」みたいな。

キヨタツ:僕ももともと目立ちたいって気持ちがあったんですよね。言い方は悪いけど手っ取り早いのは役者さんとか芸人さんだなと思ったし、大学時代にバカばっかりやってたっていう背景もあったので。ギャンブル性もあったし、東京出てきてすぐで人脈とかもまったくなかったし、一人では無理だと思っていたんですが、こいつとならやれるんじゃないか、と。

カズキ:キヨタツのその考えを聞いて、僕自身も改めて腹をくくった感じです。

キヨタツ:荒川アンダーザブリッジのカッパの村長のコスプレをしてコントをやるとか、そんなこともやってました(笑)

――東京生活は順調にスタートできたんですか?
カズキ:東京で美容師やってる高校の同級生が「うちきていいよ」って言ってくれたから二人でお世話になったんです。友達とルームシェアしてるっていうから広いんだろうなって思ったら六畳一間で。しばらく男4人でぎゅうぎゅうになって川の字で寝てました。

IMG_0034のコピー (Unicode エンコードの競合)

キヨタツ:速攻で三軒茶屋の不動産屋さんを片っ端からまわって、あととりあえずバイト探ししましたね。ただそのとき僕、100万くらい貯金あったんですよ。で、カズキも「お金?あるある」って言ってたから大丈夫だと思ったら、実は借金が50万あったんです。「え、お前マイナスからのスタートなの!?」って(笑) 

カズキ:フリーターのキヨタツが100万あったのに、サラリーマンの僕がマイナス50万円。

キヨタツ その借金は僕が肩代わりして、今カズキから返済してもらっている最中です。

カズキ:はい、そうなんです。今一緒に住んでるんですけど、僕の給料全部預かってもらってます。

キヨタツ:女遊びをしてもいいけど金はきっちり納めろよ、と。「外泊するときは連絡しろ」っていうルールもあります。

#03 理由があるから一緒に住んでいるんです

――なんだかもう、「ナンショット」は夫婦みたいですね。
キヨタツ:そうですね(笑) でも、そうすることで食べていけてるし、芸人として自分の幅を広げようという精神的余裕も生まれています。芸人さんって食うために必死になってバイトばっかりして、結局芸人として成長するための時間を割けなくなったりする人が多いんです。でもそれって本末転倒じゃないですか。時間やお金は二人で生活してシェアすることで芸人としてプラスにできればと思っています。

カズキ:僕ら貯金芸人なんですよ。生活費以外は金使わないんです。

キヨタツ:何があるかわかんないですからね。相方に何かあったときの入院費用くらいはなんとかできるようにしています。リアルな部分のお金はちゃんとしてます(笑)

カズキ:そんな若手芸人あんまりいないですよね。

キヨタツ:芸人って基本的にお金なくてその日暮らしなイメージじゃないですか。だから「貯金なんてして、そんな覚悟で芸人やってんのか」っていう人もいるんですけど、「うるせーよ」って思ってます(笑)

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――お二人ともアルバイトをされているんですよね。一日の過ごし方は?
キヨタツ:ふたりとも昼の14時とか15時とかに起きて、カズキはスマホ、僕はパソコンで動画を見たりしてネタ作りの勉強をしています。で、思い思いの時間を過ごしたら夕方からお互いにバイトです。

カズキ:それで夜中か朝に帰ってきますね。バイト終わりにその日印象に残った人をメモしたり、ネタ作ったりします。

キヨタツ:僕は居酒屋で週2回休みがあるんですけど、カズキは渋谷と三軒茶屋でバー2軒をかけもちしていて休みがないんですよ。

カズキ:んー、でもそんなに苦じゃないですね。

キヨタツ:僕は休みの日に釣りしてます。釣り仲間もできました。バイトで板前やってたんで、魚をさばいて刺身にすることもできます。

――ずっと一緒にいてストレス感じないですか?
キヨタツ:普段はあんまりしゃべらないです。ライブのときは関わらないといけないけど、普段は「うるさいなあ、早く消えてくれんかなあ」とか思ってます。だってこいつ、朝5時に酔っぱらって帰ってきて、裸になって動画撮ったりするんですよ。いつも布団外に出しといてやろうかなって。

カズキ:いやー、それはさ、なんというかね。でも、自然と会話は減るんですが、二人暮らしの文句やストレスは笑いのネタに変えてます!

キヨタツ:真面目な話、一緒にいる時間が長いとすぐにシェアできるじゃないですか。「今日こんな話聞いた」とか。一人が経験したことや考えたことを二人の財産にできるからいいなって思います。

IMG_0039のコピー (Unicode エンコードの競合)

――後編へ続きます!

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