なぜヒトは笑うのか?脳科学によってひも解く「笑い」のメカニズム

お笑い × 効果・効能 仕組み

公開日:2014/03/05

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人は笑うことを好みます。なぜ笑うのか、なぜ笑っている顔に好印象を持つのか、それらについて明確な理由が解明されていなくとも、全世界の人々が笑うことを好んでいます。

「笑い」は、なぜこんなにも愛されているのでしょうか。脳のメカニズムなどを参考にしながら、その理由に迫りたいと思います。

脳が「笑い」を求めている

笑うということについて、脳科学の観点から見てみましょう。人が笑う時、脳は様々な働きをします。

人は笑うと、眼球を包む頭蓋骨のへこみの上にある前頭眼窩皮質という部分が活発に働きます。その際に脳は、エンドルフィンや成長ホルモンなどを分泌します。これらは、心臓や血管に対して良い働きをしてくれます。

また、笑うことで前頭葉も活発に働き、免疫をコントロールする間脳という部分が刺激されます。間脳が活発に働くことにより、無数の神経ペプチドという情報伝達物質を作り出されます。この物質は、善玉ペプチドと呼ばれるものに変化し、血液やリンパ液を通じて体内を流れいき、NK細胞(ガンを破壊する細胞)の表面に付きます。それに反応したNK細胞の機能は活性化し、ガンを殺傷する力が強くなります。

このように、笑うことによって脳の様々な部分が活性化し、体全体に良い効果をもたらすのです。言い換えれば、健康を保つために脳が「笑い」を求めているということにもなります。笑うということは、それだけ重要な感情なのです。

笑うことで、心身ともに健康に

「笑い」がもたらす良い効果は、肉体に対するものだけではありません。「笑い」は、精神面に対しても良い効果をもたらします。

人が笑うと、大脳辺縁系が刺激されます。大脳辺縁系は、自律神経機能や情緒などを司る部分。これによりドーパミン(中枢神経系に存在する神経伝達物質)が放出され、体全体がリラックスした状態になります。

このドーパミンが、我々が抱える様々なストレスを軽減させてくれるのです。なにかに悩んでいたとしても、「笑う」ことで前向きになり、物事が良い方向へ進んでいくことも大いにありえるでしょう。同時に、ストレス性の肌荒れなども解消してくれますので、「笑い」には美容効果もあるといえます。

「笑い」は今やコミュニケーションツール

さらに「笑い」は、コミュニケーションにおいても良い効果を発揮します。こちらについても、脳科学を用いてご説明しましょう。

人の脳には、ミラーニューロンという他人と共感する細胞があります。このミラーニューロンは、他人の表情やしぐさに反応し、その相手と同じような感情を生み出します。そのため、いつもニコニコと笑顔を絶やさない人の周りには穏やかな空気が流れ、不機嫌な人の周りにはピリピリとした空気が流れます。

このことからもわかるように、「笑い」は周りに伝染します。いつもニコニコしていれば周りも笑顔になり、その場が穏やかな雰囲気に包まれ、円滑なコミュニケーションが行えるようになるのです。

「笑い」は、なぜこんなにも愛されているのか――それは、自分を健康にしてくれて、さらに周りの人たちまでも幸せにしてしまうからなのです。脳科学によって解明されたこれらの効果、みなさんもぜひ参考にしてみてくださいね。

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