予想外であることの面白さ

お笑い × 効果・効能 仕組み

公開日:2014/03/19

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意外性の笑い

プロのお笑い芸人の中には、決まった笑いを取れるギャグというものを持っている人が少なくありません。しかし、日常において笑いが起きる場面を思い返してみると、それはしばしば突然の出来事だったりします。例えば学校で校長先生が教壇で生徒を前にしてコケたり、言葉を覚え始めた幼児が大人びたセリフをポロッと口にしてみたり。

そこで起きるはずのない、意外で些細な変化が起きた時、人は笑ってしまいます。意外なことが起きた時に笑ってしまうのは、人の本能であるとも言われています。突然のことが起きたとき人は興奮状態になります。しかし、それが危険ではないとわかると、緊張がとけて笑いに変わるのだそうです。こういう理論を知ってみると、お笑いを生み出すヒントが見えてくるような気がします。

“使える”食器乾燥機

予想外から生まれた笑いの例に食器乾燥機があります。

山善(YAMAZEN)というメーカーの「 食器乾燥器 YD-180(LH)」がインターネット通販Amazonのサイトで\4,300で売り出されたのは、2007年のこと。そんな食器乾燥機が、2013年にネタとしてツイッターを賑わせました。というのも、Amazonのサイトに掲載された評価が面白いのです。評価は最高星5個中の4.2個、かなりの高評価。

が、しかし、星5個つけている人のコメントを抜粋してみると……。

「模型用です。食器乾燥機なんて名称が着いていますが、何かの間違いのようです。」

「非常に便利。大きさは充分です。1/35戦車、1/48戦闘機、1/100ガンプラなら全パーツ入ります。」

出るわ出るわ、「そこ?!」とつっこんでしまうようなプラモデル愛好家からの絶賛のコメントの嵐。それに対して、本来の食器乾燥機として購入した人は軒並み星1個。コメントも最悪です。

「底面に付いたヒーターの熱だけで、乾かすと言うより暖めているだけだと思います。おそらくドライヤー当てた方が速く乾きます。」

というか、本来の機能も悪すぎでしょ!と、つっこみどころ満載の商品です。しかし、メーカーはそんなことを狙ってやっているわけではないのです。性能と値段とお客のニーズをリサーチしてこの食器乾燥機を発売しているはずなのです。このように、まじめにやっているからこそ、意外なコメントに人はちょっとびっくりし、緊張し、でも害がないことから、笑ってしまうのです。

商売の世界では、山善の食器乾燥機のような例はしばしば起こります。有名な例ではキットカット。チョコレートのお菓子ですが、ある年、急に1月~2月に、九州地域だけで売り上げが伸びていることがわかりました。調査したところ、「キットカット=きっと勝つ」というまさかのダジャレから、受験生の願掛けグッズとしてブームになっていました。想定しない売れ方というのは、商品を販売するメーカーにとっても目からウロコで面白いものです。

日常をちょっと変化させる

普段、ちょっと笑いが欲しくなる場面はないでしょうか。商談の前にお客と打ち解けたい、近所のママ友の機嫌が悪いので、空気を和ませたい。そんな時には、普段自分がしないこと、普段そこではありえないようなことを探してみるとうまく行くかもしれません。

例えば、商談の前、普段はお天気の話題しか話さないような人なら、ちょっと相手が着ている服を褒めてみる。いつもはいきなり商品の説明を始める人がどうした?!とビックリさせるだけでも、そこに何もないことがわかると、相手は緊張が緩んで笑いの本能が働きます。

ママ友の機嫌が悪い時、赤ちゃん言葉で話しかけてみる。うまくいけば、意外な場面に出くわして、吹き出してくれるかもしれません。もちろん、ある程度相手を理解してから使える理論ですが、非日常的なことを、笑いのギャグにするテクニックを考えてみるのも一つの手かもしれません。

自然のハプニングを模倣する

ただし、勘違いしてはいけないのは、昨今のバイトテロのような事例です。冷凍ケースの中で寝そべる。それは確かに非日常です。しかし、それはハプニングではありません。計算された非日常は、悪意とも受け取られ、笑いとはほど遠いものになってしまいます。計算してハプニングを作るのではなく、自然のハプニングを模倣してギャグに変える。そうすれば、人の本能にうったえかける笑いが生まれるかもしれません。

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